「空壇」を担ぎ、乾徳山に登拝致しました。
「空壇」とは、現代芸術活動チーム目/[mé]と新潟の三条仏壇 伝統工芸士が創り出した新たな祈りのかたちー。
六本木の森美術館での展示を終え、 「空壇どこ置く?」と題した貸出プロジェクトがスタート。
全国で3人に貸し出される「空壇」。
初回は、畏れ多くも、、、山梨・たろう菴に届きました。
信仰のかたちも様々に変容していく現代に、其々が信じるものを想い、暮らしの中での祈りの時間を大切にしたい。という想いが込められています。
たろう菴では、「空壇」に対し、茶の湯というアプローチをもって2つの取り組みを考えました。
①空壇ノ茶事 ②乾徳山登拝茶会
まずは、「空壇ノ茶事」として、朝茶を行いました。 大寄せの茶会をとも考えましたが、「空壇」という存在の特異性と格式を考えて、急遽、、茶事を行うことと致しました。
睡眠時間を極限まで削り準備して臨んだ茶事では、床の間に空壇を設え、午前2時に供茶をし、睡眠時間を削って来てくださるお客様の到来を待ち、ギリギリまで露地に水を打つ時間が最も贅沢な時間でありました。
空壇ノ茶事は南方録の有名な一節を骨組みとしました。 「水を運び、薪をとり、湯をわかし、茶をたてて、仏にそなえ、人にもほどこし、吾も飲む」
最も大切にしたのは、「水」です。 茶事では、牧丘の井戸の水を、暁に汲み上げて茶を愉しみました。
次に、「乾徳山登拝」を致しました。
背負子に空壇を設え、乾徳山の山頂付近の岩壁に在る夢窓疎石の坐禅窟を目指します。
鎖場などヒヤリとする場もありましたが、無事空壇を坐禅窟まで運ぶことが叶いました。
空壇は重量的には、軽いのですが、、
山に入ると、、なんだか一歩ずつに 重みが増すような感覚があり、、 「想い」というのは「重い」んだと、 改めて実感を伴って知ることができました。
坐禅窟及び山頂にて、茶をお供えし、月見岩まで戻り皆さんにお茶を振舞うことが出来ました。
今回の登拝茶会も、、多くの皆様に助けられました。 本当に助かりました。 心から感謝致します。 ありがとうございました。
直前まで悪天候が予想されておりましたが、快晴。 無事に、登拝できましたことに感謝致します。
▪︎ 現代芸術活動チーム目/[mé]について https://6mirai.tokyo-midtown.com/interview/102_01/
▪︎「空壇」に寄せて (乾徳山恵林寺住職の古川老大師猊下より) https://blog.goo.ne.jp/k…/e/d93b79861bdc276667aeb9793a53df20
■空壇ノ茶事 「俗編 たろう庵」| 恵林寺アーカイブ
■空壇ノ茶事 「聖編 乾徳山登拝」| 恵林寺アーカイブ
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